つむじの日焼けで薄毛に?紫外線による頭皮と髪の毛への影響

日差しに手を掲げてまぶしそうにする男性

近年では紫外線による肌の影響や老化などが注目されるようになり、適切な紫外線対策が必要だといわれています。

また、肌はしっかり紫外線から守っていてもつむじ・頭皮を守れていない方が意外に多いことをご存じでしょうか?

実は、日焼けは薄毛の要因になることもあるのです。ここでは、すぐに実施したい紫外線からつむじ・頭皮を守るケアほか、日焼けと薄毛の関係についてご紹介します。

紫外線ダメージを受けた後の頭皮のケア

 

紫外線によって頭皮や髪がダメージを受けた際のケア方法について、いくつかご紹介します。放置するとさらなる頭皮環境の悪化から薄毛につながる可能性も考えられますので、しっかりとケアしましょう。

髪や頭皮をしっかり冷やす

濡れタオル

 

外回りの仕事・レジャーなど、屋外で活動していて、気づいたら髪の毛がパサパサになっていた…。

そんな時は髪の毛にのみならず、つむじ・頭皮も紫外線のダメージを受けて、日焼けしている可能性が考えられます。

日焼けは、軽度のやけどに似ています。

もし、これまで対策をしていなかったという場合は、今後日焼けをしたと思ったら、濡れタオルや低温のシャワーなどを使って、頭皮をしっかりとクールダウンさせるように心がけて下さい。

優しくしっかりシャンプーする

 

「日焼けしている時はシャンプーを控えた方が良いかな」と思われる方も多いことでしょう。

しかし、シャンプーを控えると、汗や皮脂などの成分が残ってしまい、さらに頭皮環境が悪化する恐れがあります。

シャンプーをする時は、頭皮に極力ダメージを与えないように気をつけてください。

使用するシャンプーはアミノ酸系など刺激の少ないものを選び、すすぎを重視して洗い残しのないようにしましょう。

髪や頭皮の保湿ケアをする

 

紫外線を浴びた頭皮は、日焼けした肌と同様に乾燥しがちです。

乾燥は、髪に栄養や水分を送る妨げとなり、成長に悪影響を及ぼす可能性が考えられます。したがって、髪や頭皮のケアとして保湿は必須です。

シャンプーの後に頭皮や髪にローションを使ってしっかり保湿してあげると、頭皮や髪のダメージを最小限に抑えることができます。

病院に相談する

医師に相談

もし対策できずに頭皮が日焼けしてしまった場合は、頭皮をクールダウンしたり、保湿したりする必要があります。それでも頭皮がひりひりしてしまう場合は、表皮だけではなく真皮にダメージを与えている恐れがあるので、病院に相談するようにしましょう。

紫外線によるつむじ・頭皮の日焼けで薄毛になる

太陽の光を浴びると皮膚が日焼けすることは知られていますが、皮膚同様に頭皮も日焼けします。

特に初夏から夏にかけては太陽光が強くなるため、適切な日焼け対策が必要です。

太陽光が髪や頭皮に害を与える要因として、太陽光の中に含まれる紫外線があります。

紫外線は目に見えない不可視光線であり、何も対策をせずに紫外線を浴びてしまうと、髪の毛や頭皮に大きなダメージを受けてしまうのです。

人体の中で髪と頭皮はもっとも太陽に近い部分です。

特に頭頂部は遮るものがなく、直接太陽光を浴びてしまうので、多くの紫外線を受けて日焼けをしやすくなっています。

頭皮の大部分は髪の毛によって日焼けから守られますが、その場合でも髪の毛が大きなダメージを受けます。

また、つむじや髪の分け目部分は髪の量が少ないので、頭皮のダメージがかなり大きくなるのです。

日焼けは軽いヤケドを負っている状態なので、頭皮にかなり負担がかかっている状態です。

また、髪の毛の変色や切れ毛、枝毛などの原因となります。

状態が悪化すると薄毛の原因になり得るので注意が必要です。

紫外線が頭皮に与える症状とは

それでは、紫外線が具体的に頭皮や髪に与える症状について、ご紹介します。

光老化

紫外線が頭皮、髪に影響を及ぼすイラスト

光老化とは、皮膚に紫外線があたることによって、引き起こされる老化現象です。

通常の老化とは違い、年齢に関係なく紫外線を大量に浴びることによって起こります。

紫外線が皮膚にあたると、メラノサイトが活性化したり、弾性繊維が変性して皮膚が厚くなったりします。

その他、コラーゲンを減少させる、エラスチンという肌に必要な細胞を破壊してしまうといった影響もあるのです。

そうすると肌にハリがなくなってしまうため、毛穴がゆがんで狭くなってしまう恐れがあります。

ゆがんだ毛穴からは通常の太い髪ではなく細い髪しか伸びてこなくなってしまうので、薄毛となってしまいかねません。

症状によっては髪の毛が縮れてしまう可能性もあります。

乾燥

日光が頭皮を乾燥させる図

紫外線によって日焼けしてしまうと、頭皮が乾燥しやすい状態になってしまいます。

頭皮が乾燥すると、かゆみが生じるだけでなく、フケや抜け毛を発生させる要因となるのです。

また、太く健康的な髪を作り出すためには、頭皮がカサカサにならないように潤いが必要になります。

頭皮が乾燥している状態では健康な髪が伸びることができず、細く弱い髪の毛が生えてしまう可能性があるのです。

 

脱色

紫外線には、メラニンを分解する作用があります。髪を黒くするためには、髪の生成の際にメラニン色素が必要です。

そのため、紫外線対策をせずに髪に紫外線が当たり続けてしまうと、黒い髪が脱色してしまう恐れもあります。

髪質の劣化

髪の毛の状態10種類

人の髪の毛は、アミノ酸の一種であるシスチンを多く含むタンパク質が主成分です。

シスチンはシステインが2つ繋がったものですが、紫外線が当たると酸化して「システイン酸」に変化します。

システイン酸は髪の毛をもろくするため、システイン酸が増えると髪へのダメージが増加するのです。

なお、髪の毛が濡れているとシステイン酸はさらに生成されます。海水浴・プールなどを楽しむ方はヘアケア対策には特に注意してください。

また、紫外線によってキューティクルがダメージを受けることで、触り心地やツヤも悪化します。

髪の毛の一番外側に位置する「キューティクル」は、髪の毛の内部を守る上で重要な役目を果たしています。

しかし、キューティクルにはメラニンがないため、メラニンがある髪の毛の内部よりも影響を受けやすく、ダメージも大きいのです。

このように、長時間紫外線を浴び続けてしまうと、髪質を劣化させてしまう恐れがあります。

紫外線ダメージを受けたままケアを怠れば、切れ毛や枝毛が生じて髪質が弱くなってしまう恐れがあるでしょう。

紫外線からつむじ・頭皮を守る方法

紫外線が原因の日焼けからつむじ・頭皮や髪を守り、薄毛予防をするための対策法について、いくつかご紹介します。

紫外線は直射日光がささない曇りの日でも降り注いでいるので、天気に関係なく対策することがおすすめです。

帽子をかぶる

麦藁帽

もっとも簡単で、すぐにできる頭皮と髪の紫外線防止対策は、帽子をかぶることです。

紫外線を直接カットできるので、頭皮や髪を日焼けから守ることができます。

帽子と似たものにサンバイザーがありますが、 上部が開いているため、つむじなど髪の薄い部分をガードすることができません。

そこで、つむじを含む頭全体を覆う、ツバつきの帽子を選ぶと良いでしょう。

しかし、夏場などに帽子を長時間かぶると頭が蒸れてしまい、頭皮がかゆくなったり、脂質によって毛穴が詰まったりすることも少なくありません。

暑い時期に帽子を選ぶ場合には、通気性や通風性を考慮する必要があります。

日傘を使う

日傘を差す男性

帽子をかぶらずに、日傘を使うことも有効な日焼け対策です。

最近では「日傘男子」という呼称もあるように、男性が日傘を使うことは珍しくなくなってきました。

日傘であれば、帽子のように通気性を考慮する必要がありません。

なお、帽子でも同じですが、UVカット機能がある日傘であれば、より効果的に紫外線予防をすることができるでしょう。

髪の毛の分け目を変える

髪の毛の分け目がすでに薄くなっている場合、同じ分け目のままだとどうしても集中的に紫外線ダメージを受け続けてしまいます。

このような場合は、頭皮が隠れるように髪の毛の分け目を変えると紫外線ダメージを軽減できる可能性があります。

なお、ヘアピンなどで毎日同じ分け目を固定し続けている方は、分け目部分の毛根に負担をかけ続けているので注意してください。

毛根に負担がかかり続けると、毛母細胞(髪の毛を作る働きのある細胞)がダメージを受け、抜け毛や薄毛につながる恐れがあります。