8月…暑さと湿度が重なりジメジメと暑い日が続きますね💦
そんな暑い夏は冷たいビールに限る!!
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本日のお題は・・・
【発毛×飲酒について】を探っていきたいと思います。
目次:
1⃣アルコールの過剰摂取がもたらす発毛への悪影響 4つの理由
2⃣適度なお酒で発毛をサポートする側面も??
3⃣まとめ
1⃣アルコールの過剰摂取がもたらす発毛への悪影響 4つの理由
お酒がもたらす影響について考えるとき、最初に理解していただきたいのは「飲み過ぎ」が良くないということです。適度なお酒については髪を作るというプロセスに前向きな作用をもたらすこともあります。
この点を踏まえて、「アルコールの過剰摂取」が発毛メカニズムにどのような悪影響をもたらすのかを見てみましょう
①アルコールの分解のためには、髪に必要な栄養素まで使われてしまう
飲酒によって摂り込まれたアルコールは肝臓で分解されます。
これによりアルコールは「アセトアルデヒド」と呼ばれる物質に変化し、やがて無害な酢酸に代謝されます。アセトアルデヒドは発癌性のあるものであり、食道癌の原因になるなど人体にとって有害なものです。
このため、飲み過ぎて分解できないような状態は良くありません。
また、このアルコールの分解過程では髪の成分である「ケラチン」の構成要素として必要なアミノ酸の一部が使われてしまいます。
ケラチンは次の18種類のアミノ酸を合成することで作られています。
ケラチンを作る18種類のアミノ酸
① シスチン ② グルタミン酸 ③ アルギニン ④ グリシン ⑤ ロイシン
⑥ アスパラギン酸 ⑦ セリン ⑧スレオニント(トレオニン) ⑨ バリン
⑩ アラニン ⑪ プロリン ⑫ チロシン ⑬フェニルアラニン
⑭リジン(リシン) ⑮イソロイシン ⑯メチオニン ⑰ヒスチヂン ⑱トリプトファン
アルコールの分解過程では、上記のアミノ酸の中でも「シスチン」や「メチオニン」が重要な役割を果たしていることがわかっています。
お酒を飲むと、有害な「アセトアルデヒド」を無害化すべく必然的にこのようなアミノ酸が使われてしまいますので、髪の構成に必要な栄養素が状況次第で不足してしまうということも考えられます。
たしなむ程度であれば問題ありませんが、過多な飲酒が日常化してしまいますと、「ケラチン」の元になる成分が不足してしまいますので髪が育ちにくくなってしまう可能性があるのです。
② アルコールは胃腸の機能を弱らせ、栄養素の吸収効率を低下させる
食事の際に行なわれる消化や吸収は、胃腸の働きをベースとしたものです。
アルコールが過多になってくると各種栄養素の消化吸収能力が低下してしまい、発毛に必要とされる「栄養素の不足」が起こってしまう可能性があります。
たとえば、髪に良いとされる次に挙げるような栄養素は、食事から摂り込まれていても胃腸が弱っている場合には吸収効率が落ちると考えられています。
⚠過剰な飲酒によって吸収効率が落ちる髪に大切な栄養素
■ビタミンA
皮膚や粘膜を丈夫にして頭皮の乾燥を防ぐ
■ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ビオチンなど)
「タンパク質」を分解して「アミノ酸」を摂り込むことに貢献
毛母細胞の分裂をサポート(髪の成長に寄与)
頭皮の皮脂分泌量をコントロール(頭皮の乾燥を守る)
頭皮の毛細血管を太くし、血流の促進を促す
頭皮を含め、皮膚の新陳代謝の活性化などに寄与
■ビタミンC
ビタミンEの吸収をサポートするとともに、抗酸化作用によって動脈硬化を防ぐ
■ビタミンE
抗酸化作用によって血流を良くし、血管の保護に寄与
■亜鉛
アミノ酸を再合成してケラチンを作ることに貢献
■葉酸
赤血球の生産を助ける、タンパク質の合成を促進
過度な飲酒は髪に必要な栄養素の確保を阻害してしまう可能性があり、育ちにくい土壌(頭皮環境)を形成してしまうリスクがあるのです。
③アセトアルデヒドがDHTを増加させる可能性も!?
アルコールの分解過程で生まれる「アセトアルデヒド」は先にもご紹介したように有害な物質です。
ただし、しっかりと肝臓で分解されると酢酸になるため特に大きな問題は起こりません。
ところが、アルコール摂取量が肝機能能力を超えてくると、アセトアルデヒドが分解しきれなくなってしまい、これが血流に乗って体内を巡ってしまいます。
分解しきれない量のアルコールには要注意!
分解しきれないほどに摂り込まれた「アセトアルデヒド」は、
悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の量を増加させてしまう可能性があると言われています。
「男性型脱毛症(AGA)は、ジヒドロテストステロン(DHT)が頭皮上のヘアサイクルに攻撃を加えることで起こっている」と言っても過言ではありませんので、
普段から二日酔いを繰り返すくらい頻繁にお酒を飲んでいると、抜け毛の量や薄毛進行に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
肝機能がしっかりとしているとこのようなジヒドロテストステロン(DHT)の増加は引き起こされませんが、飲み過ぎは髪の毛が作られにくくなるだけでなく、薄毛進行をサポートしてしまうこともあるためご注意ください。
④「糖質過剰」が肥満を誘発し、循環機能としての血流低下をもたらす
お酒は種類によっても糖質やカロリーの量が異なります。糖質オフや糖質が含まれていないものを飲んでいればこのリスクは回避しやすくなりますが、何も気にせずに飲んでいたり「おつまみ」についつい手が伸びてしまう時間が増えると、
糖分摂取や中性脂肪の量が増えて血流の滞りをもたらしやすくなってしまいます。
お酒の種類による糖質やカロリー量の違い
糖分の少ない太りにくいお酒
焼酎グラス…1/2杯(100ml)…糖質0g、カロリー146kcal(乙類)~206kcal(甲類)程度
ウィスキー…グラス1/3杯(60ml)…糖質0g、カロリー135kcal程度
ブランデー…グラス1/3杯(60ml)…糖質0g、カロリー135kcal程度
糖分の多い太りやすいお酒
梅酒…グラス1杯(200ml)…糖質41g程度、カロリー324kcal程度
スイートワイン…ワイングラス1杯(180ml)…糖質24g程度、カロリー248kcal程度
ビール…中ジョッキ1杯(500ml)…糖質15g程度、カロリー203kcal程度
血中の中性脂肪が増えて血液がドロドロになってくると、
動脈硬化が促されて心筋梗塞などの循環器系トラブルのリスクが上がります。
これだけではなく、頭皮上では栄養供給ルートとしての毛細血管に血液が流れにくくなってしまうため薄毛リスクにも繋がります。
飲酒を繰り返すことで「最近太ってきた…」と感じている場合は、
頭皮環境も理想的な状態からは離れてしまっている可能性がありますので、糖質オフのものを選んだり太りにくいお酒に切り替えるなど、できる対策を行っていきましょう。
2⃣適量のお酒なら発毛をサポートするという側面も?
冒頭で「酒は百薬の長」とご紹介したように、お酒は適量をキープしていれば体に良い働きをしてくれるという側面もあります。
たとえば夜のお食事の際に1杯のお酒をたしなむような習慣を持っていると、
食欲増進によって栄養素を摂りこみやすい状態になりますし、一定程度の血行促進効果や、眠りをサポートしてくれるという面もあります。
どの程度のお酒が適量なのかについては体質などもあり一概に言えませんが、
厚生労働省が運営しているサイトに一つの目安が示されています。
お酒の適量は純アルコール20g程度(厚生労働省)
厚生労働省が示す適度な飲酒量
通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均「純アルコールで20g程度」である。
「純アルコール」という概念は少しわかりにくいですので、
これを具体的なお酒に置き換えると概ね次のようになるようです。
純アルコール20gの具体的なイメージ
ビール中ビン1本程度
日本酒1合程度
チュウハイ(7%)350mL缶1本程度
ウィスキーダブル1杯程度
このあたりを参考に「適度なお酒」をお楽しみいただくと、
「お酒が原因で薄毛リスクを高める」ということは避けられそうです。
ただし、アルコールの分解能力には個人差もありますので、女性や高齢者、お酒ですぐに顔が赤くなる人などはこの基準値よりも抑えたお付き合いが必要です。
【まとめ】お酒は適量でプラス効果、過剰でマイナス効果!
飲酒は必要以上に口にすると代謝などの影響以外にも、
生活習慣そのものを乱してしまう可能性もあります。
「睡眠習慣」も健康な発毛には重要な要素ですので、過剰摂取は控え適度な飲酒でプラスの効果をもたらしましょう。